• 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第35話】BYスタッフE

    フランスで夕食にご招待されて、少し考えたことがある。日本なら、昼頃に招待されたら夕方には失礼する。夕方過ぎに招待されたら9時頃迄には失礼する。その人との関係にもよるが、相手のご家庭のことを考えるとこんな滞在時間だろうか、、。ではフランスではどうかというと、、。

    まず、招待される時間は日本と変わらない(夕食ならだいたい6時〜7時頃)が、食事が始まる時間がとにかく遅い。相方が昔、フランスで滞在させて頂いていたお宅では、夜8時頃から招待客がやってきて、全員揃うまで居間でアペリティフ(食前酒のシャンパンや白ワイン)を片手にお喋りをする、9時頃に全員揃い、食堂へ移動、そこから12時頃までディナーは続いていたそうだ、、。そう言えば、フランスのレストランも、夜の7時頃はまだ人がいない、、。その時間はまだカフェでアペリティフを楽しんでいるのかもしれない、、。

    話は戻って、この夜のディナーの開始時間も遅かった。相方を含む女性陣はディナー開始までの時間、相方に色々と譲って下さるものがあった様で、時間を忘れて雑談中だった、、。男性陣はその間、瓶ビール片手にひたすらお喋りと、料理(煮もの)の準備をしていた。僕も勧められるままビールをのみ、食事が始まる前にはもうフラフラだった、、。そして、全員が集合し、相方の用事も済み、夜の9時半過ぎに、そろそろテーブルにつこうか、となった、、。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第29話】BYスタッフE

    問屋街での買い付け&散策に疲れ、休憩を取るためにカフェ入った。朝にしっかりと朝食を食べていたので、飲み物を頼んだ。テラス席に座っていると、急に豪雨が降り出した。フランスの天候はとても変わりやすい。この豪雨も30分くらいで止み、また晴れ間が広がった。滞在中に、この天候の変化に僕たちも随分困らされた。朝どれだけ晴れていても、鞄に折り畳み傘を入れておかれることを強くお勧めする。しかし、フランス人は少々の雨では傘をささない。結構ずぶ濡れでも傘をささずに歩いている。この雨はまたすぐ上がることを知っているからだろう。

    話を戻して、フランスのカフェのテラス席は、基本どこでも喫煙できる。僕にとってはありがたいが、隣の席にタバコを吸わない人や子供やお年寄りなどがいたら、煙を吐き出す時にはとても気を使う。しかし、フランス人は結構お構いなしだ、、。相方はタバコを吸わないが、隣の席のフランス人はお構いなくタバコをふかしていて、煙が相方の顔にフワー、フワーとかかっている。僕が気を使ってしまう。以前、仕事の出先で、喫煙可能な飲食店に入って、食後にタバコを吸っていた時のことだ。隣の席から「せ〜の!…」という声が何度か聞こえてきて目をやると、母親が子供に、「せ〜の!」と声をかけたかと思うと、母親と子供二人で一斉に鼻をつまんだのだ。つまり、僕がタバコの煙を吐くタイミングで鼻をつまむを繰り返していた、、。禁煙可能な飲食店をわざわざ選んで入っているのに、日本ではこの有様だ、、。その点、フランスは喫煙者にとってはとてもありがたい国だが、タバコを吸わない方はその事を肝に銘じて置かれた方が良いかもしれない。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第26話】BYスタッフE

    さて、問屋街にある資材店の最寄駅に着いた。ここは、ビーズやスパンコール、リボンやボタンを扱う老舗の資材店で、日本からも刺繍をされる方が多く買い付けに来るそうだ。相方が20年前にパリに滞在していた時にこの界隈に住んでおり、偶然発見したそうなのだが、当時は今よりももっとヴィンテージビーズ(古い素材のストック)が奥の方に沢山あったそうだ。が、しかし、、、ガーン、、。資材店に到着すると張り紙が貼ってあった「本日午後は臨時休業」と、、。金曜日は空いてるはずじゃあ、、、。日程的に、もう今日以外に来る時間が取れないのに、、、。相方の落胆ぶりは半端ないだろう、、と思いきや、実はそんな落胆も跳ねのけるだけの資材に昨日出会っていて、相方は今日は、さほど本気の仕入れモードではなかったのだ。そんな訳で、夕方からのアポイントまで時間ができてしまった。僕は、この近くにあるジムに少し行ってみたい!と相方にお願いして、ついて来てもらうことにした。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材求めてフランスへ【第25話】BYスタッフE

    買い付け二日目の朝、早速地下鉄に乗り込む。2度線を乗り換えて、最後は3番線に搭乗する。3番線は、パリの右岸(セーヌ川の北側)の東西を繋ぐ路線だ。Saint-Lazare(サン・ラザール)駅やOpéra(オペラ)駅等、パリの主要駅や観光地だけでなく、Bourse(ブルス)駅等のビジネス街、そして僕たちが向かった先Réaumur-Sébastopol(レオミュール・セバストポル)駅等の問屋街を網羅している。初日の6番線とは乗っている人も雰囲気も混雑具合も違う。問屋街というのはどこの国も同じかもしれないが、ガヤガヤした雰囲気で観光客も少ない。これは男の僕でも少し緊張する。出来るだけ目立たない様に、観光客に見えない様にしようと思っても、買い付けた資材を入れる用に空のスーツケースを引いている僕は、どこから見ても観光客にしか見えない。今朝出るときは、ジムに行く気満々だったが、そんなことはもうどうでも良いと感じていた、、。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第24話】BYスタッフE

    本日の予定は複数の電車を乗り継ぎ問屋街へ。そして、RERに乗車して、郊外の知人宅に向かうこと。問屋街は少々治安が良くないようなので、十分に気持ちを引き締めないといけない。腹を満たしたら出発だ。

    今回のフランス滞在で一つだけ体験してみたかった、フランスのスポーツジムに行ってみたい!と言う願いを叶えるべく、事前に調べていた、ビジターでも利用可能なジムに行ってみようと思っていた。このジムは問屋街の近くにあったので、相方が資材を買い付けている間に、行ってみようと思っていたのだ。その為、僕はリュックに室内用のスニーカーと、予備のtシャツなどをつめ、手には資材を持ち帰れる用の空のスーツケースを(これは昨日と同じスタイル)持って出かけた。

    今日訪れる問屋街は、昨日の12区とは違い、パリの右岸(セーヌ川の北側)にある。滞在先から地下鉄を複数乗り継がないといけない。昨日の6番線の様な美しい景色を楽しむ余裕はなさそうだ。青→赤に突然変わる信号を渡り、長い長い一日を過ごすことになる事など微塵も考えず、最寄りの地下鉄の駅まで歩いていた。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第21話】BYスタッフE

    前回のタクシー話の続きを、、。と言うのも、フランス人の運転テクニックには本当に驚いたので、今日はどうしてもそれをお話しさせて頂きたい。パリの東側からタクシーに乗った僕たちは、西側にある滞在先に近づいていたことが、僕にも分かった。滞在先まであと少しの所で、凱旋門を通過する。ここでフランスの運転事情の凄さを体験することになった。

    運転される方なら分かると思うが、通常、右に曲がるために車線の変更をする場合は、①右に曲がる指示器をだす。②右後方から来る車を、顔を一瞬、右後方に向けて、車が来ていないか確認する。③車線を変更する。2車線や3車線の場合も、この流れを一回一回繰り返すと思う。

    では、パリの凱旋門の周りを確認したいと思う。この凱旋門の周りは、実際は車線がないが、記憶では5〜6列前後で車が同じ方向に走行している。つまり6車線ほどを、同じ方向に、円を描くように車が走行している。そしてその円の外側に向かって、道路が放射線状に伸びている。つまり、凱旋門を通過するには、この6車線ほどの円の中に一度入らなくてはならない。そして、前述の車線変更を繰り返しながら、円から出なければならない。しかし、この凱旋門の周りは、物凄く混雑している。クラクションが鳴りっぱなしだ。これは慣れていないと無理だ。フランスで運転するには、度胸と運がいる、、。

    さて、僕たちが乗ったタクシーの運転手はというと、強気に円の中心車線まで入って行った。これではなかなか出られないではないか!と思った瞬間、右の指示器を出した。そして次の瞬間、ほぼ直角に円の一番外の車線まで来たではないか!もはや車線変更ではない。本当に冗談抜きで、ほぼ直角に車線変更をしたのだ。これがフランス流の凱旋門の走り方か、、。凱旋門の周辺で、毎日事故が起こらないのが不思議で仕方がない、、。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第18話】BYスタッフE

    前回のブログで書いた、相方の知人との再会を果たし、ご自宅とは別の場所にあるアパルトマン(マンション)の地下倉庫に案内された。12区の閑静な住宅街の中にあるアパルトマンの中庭を通り抜け、地下倉庫に向かう。フランスでは居住する部屋以外に、地下倉庫が住人に割り当てられている建物が多いようだ。

    その倉庫には、相方のようにヴィンテージビーズ(古いビーズのストック)を使って刺繍作品を作る人にとってはたまらない、珍しいビーズや材料が保管されていた。相方は今までも、フランスに滞在中は、一日中こういう倉庫の中で過ごすことが多かったようだ。きっと、観光で来られている方達には、フランスに来ているのに、一日中倉庫の中で過ごすなんて考えられないだろう、、。しかし、相方にとっては大切な仕事の一つなのだ。倉庫の中は真っ暗で、倉庫は地下にあるのだが、電気のスイッチは一階にある。そしてこの電気は一度スイッチを押すと1分位で勝手に消える。その為、僕の仕事といえば、一階の電気スイッチ付近にへばりつき、スイッチを押し続ける事だった。これは僕の大切な仕事だった、、。次回に続く、、。