• 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第61話】BYスタッフE

    今日も一日中滞在先と郵便局を往復したので、ヘトヘトだった。今日は相方の長年来の友人のパートナーの男性と夕方に会う予定が入っていた。この方は、この旅で相方の知人宅にお招き頂いた際に出会った方だった。日本に帰国する前にもう1度会おうと約束していたのだった。

    夕方になり滞在先の近くまで来てくれた。滞在先の近くのカフェは夜になるとバーの様な仕様になる。3人ともビールから始まり、その後はワインを生ハムのプレートやスナックをつまみに呑んだ。滞在先の近くに立地するカフェだったので安心してお酒を楽しんだ。話は弾み(会話は全て相方が訳してくれた)、色んなことを話した。フランス人は話すことが好きだ。しかしフランスに来て、夕食に招かれたりして感じたことは、フランスの方は見識が広いということだ。国内外の情勢や文化にまで会話が及ぶ。

    夜9時前になり、彼は時計を見ながらこの後会社の上司に食事に招待されているからそろそろ行かなきゃ、、と言った。え、今から??そうだ、フランス人の夕食は遅いんだった、、。しかも彼は車で来ていた、、。以前にも書いたが、フランスでは少量のアルコールならば飲酒運転にはならないらしい、、。別れを惜しみつつ、彼が車を止めているところまで3人で歩いていく、、と、路駐かい!!そして車のフロントガラスのワイパーに【駐車違反の紙】が!!!

    飲酒には寛容だが、路駐には厳しい、、。まだまだ帰国するまで気は抜けないぞと、一気に酔いが覚めたのだった、、。次回に続く、、。

    ※このブログの内容は、2019年9月末〜10月上旬のフランス買い付け記録です。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第60話】BYスタッフE

    フランス仕入れ旅行も残すところ後2日となった。今日は朝から残りの資材を郵便局へ運ぶ。今回が初めてのフランス旅行の僕にとっても、先ずは資材の確保と日本への発送が最優先だと理解していたので、2、3日滞在先と郵便局の往復を繰り返す事は苦ではなかった。相方はどうかというと、、せっかくパリに来ているのに、朝から晩まで手に入れた資材の仕分けと出荷の作業に明け暮れるのが嫌そうだった。だが、ここは「選択と集中」が大事だということを相方に一生懸命説明し、最優先すべきは大切な資材を無事日本に届ける事だということを理解してもらいたかったのだ。だが相方は時間ギリギリに行動することの危険さを体験する事になる、、。この話は後日書こうと思う。

    前述の通り、Colissimoという箱を10箱買っていたが、どうしても後4箱足りなかった。今日は郵便局に2往復して、最後に足りない分のColissimoを買い足し、今日の力仕事は終了した。というのも、今夜はある人と会食の約束があったのだ。この方は、相方の長年来の友人のパートナーで、一緒に飲みたいと言ってきてくれたのだ。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第59話】BYスタッフE

    購入した材料を日本に送るべく、僕たちは昨日から郵便局を何往復もしている。材料のビーズの仕分けに必要なジップ付きのビニール袋が大量に必要になる事を予想して、僕たちは休息日と決めた数日前の日曜日に【MONOPRIX】というスーパーに行っていた。今日はその時の事を書こうと思う。滞在先から徒歩で20〜30分くらいの、シャンゼリゼ通りにあるMONOPRIXは日曜日でも空いているのでとても便利だ。結果から言うと、ジップ付きのビニール袋は日本で大量に買って持参してくる方が良い。こういう類の、日本なら100均や文具店で直ぐに手に入る様な物が、フランスではなかなか見つけにくいのだ。MONOPRIXでも、探すのにとても苦労した。店員さんに聞いてようやく衛生用品や台所周りの商品売り場にある事がわかった。これはいわゆる食品を保存するジップ付きのビニール袋だったが、大きさがいろいろあったので、これで良しとすることにした。日本の100均や文具店で売っている様なジップ付きのビニール袋は、相方曰く【BHV】(ベー・アッシュ・ベー)の様なクラフト用品や日曜大工、インテリア雑貨等を扱う、日本で言うロフトや東急ハンズの様な大型店に行かないと売っていないかもしれないとの事だった。無事に食品保存用のジップ付きビニール袋を大量に購入し、滞在先に戻りながらシャンゼリゼ通りを散歩した。ふと目をやると、前方にフランスの警察官の姿が。しかも大人数で。相方曰く、以前より見回りの警官が増えたということだ。そのいでたちは、アメリカ映画に出てくるSWATのような格好で、実際に見ると迫力があった。そして彼らが持っている銃はランボーが持っていそうな【サブマシンガン】だ!日本では考えられない。しかも、銃をもっているその指はトリガーにかかっている。え?それって少し指に力を入れれば玉が発射される常態じゃないの!?安全装置は解除されてないでしょうね!?間違って打っちゃったじゃすまへんで!!等々が頭の中をよぎり、それを相方に必死で伝えながら警察官の側を通過する。怖さのあまり挙動不審で、もし警官に声をかけられたらどうしよう、、カバンの中には大量のジップ付きビニール袋が入っている。何の為にこんなに必要なんだと問われたら、、等考えながら必死で平静を装った。ああ、ここはやはり日本ではない、フランスなんだと再認識しつつ、そんな僕を気にせずにツカツカと早足歩きで歩いていく相方を小走りで追いかけた。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第58話】BYスタッフE

    郵便局を3往復した日の夜、僕たちは、パリに住む相方の友人に会う約束をしていた。その友人の住むお宅に伺うことになっていたのだが、僕も相方も、一日中重たい荷物を郵便局に運んでヘトヘトだった。まだ明日も同じ様な作業が待っていることを考え、僕たちが滞在している小さなアパルトマンに来てもらうことにした。フランスに来てからというもの、毎晩何かしらのワインを飲むようになった。というのも、スーパーで売られている手軽な値段のワインがとても美味しいのだ。しかし今日は相方の友人に来てもらうのだからと少し張り込んで赤ワインとつまみを買った。

    その友人と相方とは大学時代からの仲で、大学時代は二人とも英語を専攻していたそうだ。それぞれに学年も違ったが、他学科の授業を受けられるプログラムがあり、たまたま同じフランス語のクラスを受講したのがきっかけで友達になったそうだ。その後、フランスに語学留学をしに行った相方と、スイスへホテリエ(ホテルで働くための知識や実践を学ぶ)の学校に留学をしに行った友人、それぞれ進路は違えど、僕からしてみれば二人の趣味や嗜好は似ていると思った。その後、友人はフランス人の男性と知り合い、ご結婚されてフランスに住んでいる。相方にしてみれば彼女がパリに住んでいることで、毎回のフランス買い付け旅行も有意義になったに違いない。事前にこんな情報を聞いていたので、実際に彼女に会うのが楽しみだった。

    前にも話したが、フランス人はアペリティフ(食前酒)の時間を楽しむ。ご友人もご家族がいらっしゃるので、アペリティフだけお邪魔するわね!との事だった。しばし今日一日の疲れを忘れて、僕もご相伴にあずかろう。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第57話】BYスタッフE

    親切なアンティーク雑貨店のムッシューのおかげで大雨を凌ぐことができ、郵便局に向かって再出発した。郵便局までの残りの距離としては後10分程だが、予想していた以上に荷物が重たい重たい。僕はおよそ7キロ×2箱の14キロを持っていたのだが、筋トレのように重たいウェイトを短時間で上げ下げする時のようなバーンアウト感ではなく、ジワジワ締め付けてくるような痛みだ。なんとか郵便局に到着した時、ホームグランドの様な安堵感がした。というのも今日だけでこの郵便局に3回来ている。郵便局員さん達ともすっかり顔なじみになってしまった。雨で型崩れがした箱に、ガムテープをぐるぐる巻きに補強してくれた。そして、重量の測定もファクチュールもいつも「Parfait!(完璧)」だ。しかし、この郵便局の方達は本当に親切で助かった。僕は、少しでも何か出来ないかと思い、相方が出荷の手続きをしている間、床に落ちているゴミを全て拾ってゴミ箱に入れた。すると、周りにいたフランス人がびっくりした様な顔で僕を見ていた。たったそれだけのことだが、僕はお世話になったこの郵便局の方々に何かお返しがしたかった。そして「明日もまた来ます!」と言って郵便局を後にした。

    雨が上がった後の10月初旬のパリは、夕方5時を回ってもまだ明るく、さっきの雨が嘘のような晴れ間が広がった。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第56話】BYスタッフE

    雑貨店のオーナらしき年配の男性から雨が止むまで店内にいるように促され、僕達はお言葉に甘えてお店の中に入らせてもらった。ずぶ濡れの箱で店内が濡れてしまうのが気になったが、ムッシューは嫌な顔せず僕たちを受け入れてくれた。フランス語を話せない僕はとっさに「ありがとうございます。」と日本語で言ってお辞儀をしてしまった。するとムッシューが、「ジャポネ?(日本人?)」と聞いてきた。相方がムッシューに話を聞くと、ムッシューは以前(数十年前と推測する)日本で働いていたというのだ。島津製作所で技術者として働いていたそだ。今は引退して、このアンティーク雑貨店を経営されているそうだ。そういった経歴から、日本にご縁のある方で、僕が「ありがとうございます」とお辞儀をしたことで日本人だと分かったそうだ。物静かで、落ち着いた物腰のムッシューだ。店内は、品のあるヨーロッパのアンティーク雑貨とブランドものらしい古着もある。相方は興味津々で、しばらく店内を見させてもらった。この時の出会いは、僕にとって強く印象に残っている。あのムッシューにまた会いに行きたい、恩返しがしたいと、今もずっと思っている。20分程滞在させてもらい、雨が上がったので、ムッシューにお礼と、また必ず来ると告げ、お店を後にして急いで郵便局に向かった。次回に続く、、。

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    神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第55話】BYスタッフE

    郵便局が閉まる17時までにあと一往復をしておきたいので、相方に箱に詰める作業を急いでもらった。仕分けをしながらの梱包なので、僕は逆に手伝うことができないのが時間のロスだったが、僕はその分、少しでも腕を休めておこうと思った。

    万が一の紛失を考えて、貴重な素材は分散して入れておく事を相方に勧めた。というのも、ヴィンテージビーズの中でも、特に希少価値が高く、高価なのがメタルビーズらしい。これは、フランスの業者でもなかなか入手が困難らしく、そのわけを相方に聞くと、製造されていたのが1900年代前半迄だったそうで、その後は製造しなくなった為だそうだ。僕のような素人でも、相方がそのメタルビーズを使った作品を見たとき、メタルの質感と上品な色は今まで見たことがないと感じた。僕は、相方がこのメタルビーズで作った鳥のブローチが大好きだ。そんな訳で、こういうビーズは、またいつ出会えるか分からないので、可能な限りリスクは分散することが重要だ。

    貴重な素材を分散しながら、3箱分が詰め終わった。時計に目をやると、15:45頃だった。さっそく郵便局に向かった。しかしここで予期せぬ事態に。郵便局までの道すがら3分の1ほどの時点で、信じれないほどの大雨が降り出した。フランスではこうした通り雨が急に降る。2日前もそうだった。僕たちは箱に雨がかからないように、雑貨店の店先で立ち往生していた。水に濡れないようにその雑貨店のハザードで雨宿りをさせてもらう事にした。それでも箱は徐々に濡れていく。このままでは箱がずぶ濡れになる、引き返すべきか…と考えていた時、雑貨店のオーナーらしき年配の男性が店内に入れてくれ、雨が止むまで中で待っていなさいと言ってくれた。この時は本当に、【助かった!】と心から思った。僕達はこのムッシューの親切さに心から感謝しながら、雨が止むのを待った。

    次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第54話】BYスタッフE

    郵便局から一旦滞在先へ戻り、荷造りをする。ビーズは殆どがガラス製なので、かさの割に重量が重たい。Colissimo7kgの箱の3分の2程度で7kg近くになってしまう。相方が仕分けをしながら箱に詰めていく。時々箱の重さを測る為、スーツケースの重量を量るスケールで、箱の重さを測る。相方の詰めた箱はすべてが7kgギリギリで詰められていた。郵便局で100g位はオーバーしても大丈夫(これは郵便局員一人一人の感覚なので、1gでもオーバーしてはダメな場合もあるのでご注意頂きたい)と言われたが、僕は結構きっちりルールを守る方なので、650g前後で詰めるようにしようと相方に提案した。最初の3箱が詰め終わり、僕が2箱、相方が一箱を持ってさっきの郵便局に運ぶ。詰めては出しに行く、を繰り返すことにした。重いColissimoの箱を持っての移動は結構きつい。郵便局までの距離がさっきの2倍ほどに感じた。郵便局に戻ると、さっきの受付のお姉さんがにこやかに対応してくれた。3個分の重さを測って、Factureを見せて、「Parfait!(完璧!)」と言ってくれた。ほっとしたのもつかの間、相方がまた後で来ますと言って、僕たちは郵便局を後にした。この時点で午後3時を回っていた。明日中に終わらせないと日程が足りないことを考えると、今日あともう一往復はしたいと考えながら戻った。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第53話】BYスタッフE

    クロノポストの親切な配達員さんのおかげで、無事に郵便局に到着した。事前に調べていた、滞在先から一番近い郵便局は閉鎖されていた為、こちらの郵便局に変更したが、こちらの方が規模が大きく、結果として良かった。

    先ず郵便局でしないといけないことは、列に並ぶこと。受付のお姉さんがおり、郵便物を出す人はすべてここに並ばなくてはいけない様だ。相方の番になり、お姉さんは、一瞬怪訝そうな顔をした。言葉が通じない外国人が来たわ、、と言う感じだった。相方がフランス語で話し出した瞬間、お姉さんの表情が変わり、にこやかになった。お姉さんから、この郵便局の局長的なポジションであろう男性局員に紹介され、別室に案内された。この男性局員が、懇切丁寧に対応してくれた。海外への荷物を送る方法としては、Chronopost(クロノポスト)、そしてColissimo(コリッシモ)の2種類がある。Chronopostは保険が付いていて、その分送料が高価だ。今回、局員さんが勧めてくれたのがColissimoだ。相方も今までに何度もこれを利用していたらしいが、保険は付いていないが、追跡機能がある。今回もこのColissimoを利用することにした。一番大きいサイズで7kgまで入れることができる。一枚あたり送料込みで55ユーロだったと思う。これに7kgまで荷物を詰めて郵便局から出せるのだ。気をつけなくてはいけないのは、フランスから、日本の自分宛に荷物を送る場合、送付先は自分の住所で良いが、発送元の住所がいる。有難いことに、フランスに住む相方の友人が、発送元の住所や名前を書いていいと言ってくれたので、本当に助かった。フランスにお知り合いがない場合は、滞在先のホテルなどに確認して記入するのも良いと思う。それと、送り状の他に、必ずFacture(ファクチュール)を付けなければいけない。これは、内容物の詳細と価格を明記(フランス語又は英語で)するのだ。この表記は適当に書いてはいけない。日本の税関で荷物を開けられた時に、内容物と一致していないと違反になる。因みにこのColissimo、10枚を一度に購入すると10%程値引きしてくれる。これは相方も今回初めて知った様だ。しかし、こんなに沢山のColissimoの在庫を常時置いている郵便局はそんなに無いのかもしれない。結果この郵便局に来られて良かったと思った。

    次回も引き続き、Colissimoを郵便局へ運ぶお話を。次回に続く、、。

  • 神戸北野【神戸異人館通り】から素材を求めてフランスへ【第52話】BYスタッフE

    パリに来て、予定の滞在日数の半分が過ぎた。フランスを訪れてから入手した素材を日本へ送る為、今日は朝から郵便局に向かうことにした。郵便局の所在は事前に調べており、滞在先から徒歩で3分くらいのところにあるはずだった。ところが、この郵便局は閉鎖されていた。いきなりハプニング発生。そこに偶然Chronopost(クロノポスト:フランスのLa Postが運営するフランス国内外への宅配便サービス)の車が止まっていた。運転手のお兄さんに、最寄の郵便局の所在を相方が確認する。ここからまっすぐ行って左に曲がって、またまっすぐ行って、その次の信号を右に、、。親身になって教えてくれた。何度もお礼を言って、直ぐに出発した。途中大通りに出て、この行き方であっているのか不安になったところで、横の方からクラクション音が聞こえる。目をやると、さっきのChronopostのお兄さんが、信号待ちの車の中から、ジェスチャーで郵便局の行き方を示してくれている。次の信号を右だよ!という様に。僕たちはありがとうとお兄さんに手を合わせ、手を振った。フランスでは、街中で困っていると皆さん「どうしたのか」「大丈夫か」と助けてくれる。そして、この後も幾度となく皆さんに助けられるのだが、取り敢えず最寄の郵便局は滞在先から15分くらいの所にあった。この距離が後で大きな誤算となる、、。次回に続く、、。